AQL品質管理の対象となる「品質」には、次のような種類があります。
●当たり前品質(must-be quality)
製品が備えている品質特性が、当然(あって当たり前)である場合を「当たり前品質」と呼びます。これは「後向き品質(backward quality)」とも言われ、品質が当たり前と捉えられているため、通常は品質を意識することがありません。
その品質が欠けた時に、初めて不満足を感じる品質が「当たり前品質」なのです。
●一元的品質(one-dimensional quality)
一元的品質とは、自分が求めている品質に、与えられた品質が満たない場合は残念に感じ、満たされれば満たされるほど、申し分なく感じる品質を意味しています。最近では、求めている品質が「得られない=不満足」、「得られた場=魅力的」と感じる傾向が強いため、この中間が品質値として中立であるとされています。
●魅力的品質(attractive quality)
「前向き品質(forward quality)」とも言われ、品質が消費者の予想していなかったレベルであることです。そもそも期待はしていなかったので、消費者にとっては無くても気にはなりませんが、気付いた時には付加価値が強調され、より魅力的であると感じます。顧客満足度などはこれに当たり、魅力的品質を向上させていけば、製品などに対する付加価値も比例して大きくなります。
上記3つの品質分類の他にも、「無関心品質」、「逆評価品質」、「矛盾品質」などがあります。