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JIS Z 9015-1とは?~その抜取検査手順

JIS Z 9015-1とは、日本工業規格(Japanese Industrial Standards=JIS)で制定された抜き取り検査規格のことで、「計数値検査に対する抜取検査手順-第1部:ロットごとの検査に対するAQL指標型抜取検査方式」という標題が付けられています。JIS Z 9015-1は、1999年に制定され、同時期に制定された国際規格ISO 2859-1と同等の位置を占めています。現在、JIS Z 9015-1は、日本での標準規格とされており、AQL(合格品質水準)を品質指標として使用します。

JIS Z 9015-1に基づく抜取り検査手順は、下記の通りです。

(1)aqlを決定する。
(2)ロットの大きさを決める。
(3)aqlによりサンプルサイズ文字を決定する。
(4)抜取形式を選定する。
(5)検査の厳しさの水準を決定する。
(6)ロットからサンプルを抜き取る。
(7)サンプルの検査、試験を行う。
(8)判断基準により、ロットの合否を判定する。
(9)合格であれば出荷し、不合格であればロットごと処分する。

JIS Z 9015-1は、連続したロットを継続的に検査するシステムなので、品質に応じて「なみ検査・ゆるい検査・きつい検査」と、検査の厳しさを調整することができます。不適合率が、設定したAQLより低くなれば「ゆるい検査」へ移行することができ、必要サンプル数や検査コストを削減できるようになります。抜取り検査マニュアルには、「OC(検査特性)曲線」というグラフが掲載されています。「OC(検査特性)曲線」は、ロットの品質に対して、検査で合格になる確率を示したもので、サンプルサイズや合格判定個数、抜取検査方式などによって形が異なってきます。

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